映画『告白』鑑賞記。

  • 2010.06.08 Tuesday
  • 22:00
話題の映画『告白』を観た。

レイトショーを一人で観たので、体に逃れようのない重いものと、怒りに似た疑問符が残った。

中島哲也監督の作品が好きで、先日『パコと魔法の絵本』のDVDを観たばかりだったので始まった時、
「え?なにこれ?ずっとこの感じなの?」と驚いてしまった。

『嫌われ松子の一生』みたいに“壮絶な話を笑いと涙でポップに描く”のかと思いきや色調はグレー。

残酷なまでに美しいグレー。

しかし、観終わってしばらくして意味をずっと問い続けた時、その意味が私なりに解釈できた気がする。


ストーリーは松たか子さん扮する中学生の担任教師の告白からスタートする。
どうやら終業式の後のホームルームらしい。

その設定は予告で知っていたけれど、驚いたのは生徒が全然先生の話を聞いていない事。

「私の娘はこのクラスの生徒に殺されました。」と告白するシーンですら、生徒たちは犯人は誰かというメールをして盛り上がっている。

犯人はすぐに明かされて“少年A”“少年B”と名付けられる。しかし彼らは13歳なので法的責任を問われない。
担任教師が学校を去った後、二人の人生はそれぞれの形で崩れ始める…。

とにかく残酷なシーンが多く、ホラーサスペンスを見慣れない私にはかなりキツかった。

でも一番恐ろしかったのは、
頭脳明晰な少年Aでもなく、
弱虫の少年Bでもなく、
「うちの子は悪くない」と言い続ける過保護なBの母親でもなく、
復讐をする担任教師でもなく、
無邪気で罪な男性教師でもなく、
いじめに参加しない少女Aでもなく、

クラスメート達だ。

今思い出しても吐き気がするくらいだ。

…こないだ高校生の生徒と「日本人とアメリカ人の違いってなんだと思う?」という話をしていた。
帰国子女の彼女は少し考えた後、「アメリカ人は黒白ハッキリしていて、日本人はグレー」と答えた。

グレー。

続きを読む >>

『スラムドック$ミリオネア』DVD鑑賞記。

  • 2010.04.12 Monday
  • 23:59
凄すぎるものを見たときに、感動より先にショックがやってくるのは、私だけだろうか?
ずっと観たかった 『スラムドック$ミリオネア』
昨年の「おおさかシネマフェスティバル」で特別上映があったのだが、見そびれてしまい、
数日前、やっとDVDで観た。

それから数日間、ショックで考えがまとまらず、その間、少しショックが和らぎ、
今になってやっと、「凄いものを、観た。あれは、凄かった。」と言えるようになった。
続きを読む >>

『プリンセスと魔法のキス』鑑賞記。

  • 2010.04.09 Friday
  • 23:25
今日はオフだったので久し振りに映画を見に行きました。

ディズニー映画『プリンセスと魔法のキス』です。

この映画は『吹き替えがとってもこだわって作られている』という評判を聞いて、
「ミュージカルの歌唱指導の勉強になるかな?」という期待を胸に。

“オフでも音楽のスイッチはオンのまま”singer松岡ゆりなです。

続きを読む >>

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

  • 2009.12.28 Monday
  • 23:01
なんばのPARKS CINEMAで一人、観て来ました。

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

まずは、マイケルと同じ時代に生きることが出来たことを、神様に感謝したい。
両隣りの人も、マイケルを愛していることが、リズムの取り方や、ため息のタイミングで良く分かる。

観客としてなら、色んなことが言える。

紛れもないカリスマであるマイケルが、確かに生きていたこと。

今まで誰も観たことがないプロジェクトが確かに行われようとしていたこと。

続きを読む >>

映画『いけちゃんとぼく』試写会。

  • 2009.03.16 Monday
  • 17:28

今日は、この初夏に公開される映画『いけちゃんとぼく』の試写会に行ってきました。
と、いうのも私が【パフォーマンスアーティスト育成学院ギャラパ】
歌を教えている生徒くんが小学生役で出演しておりまして、
図々しくも関係者のみの試写会にお邪魔させて頂きました。


ギャラパ社長さんに感謝!
頑張っている生徒くんとFamilyに感謝!!

この映画の原作は私が大好きな漫画家の西原理恵子さんです。

まだ公開前なので、詳しい内容は書けませんが、ともかくまずこちらをご覧下さいませ。
>>映画『いけちゃんとぼく』 HP

続きを読む >>

「The Fall―落下の王国―」

  • 2009.03.05 Thursday
  • 03:04
姉が映画監督だから、映画に詳しい…

…という訳では全然なく、ごく一般的な感覚で映画観賞を日々楽しんでおります、
singer松岡ゆりなでございます。

皆さんに一番オススメしたい映画はもちろん「背骨のパトス」ですが、

最近DVDを観て良かったのが「The Fall―落下の王国―」です。

何が不満というわけじゃないけど…
なんだか心がザラザラしてる…
どこかに旅に出たいけど…
そんな時間もない…

そんな方におススメの映画です。

続きを読む >>

「背骨のパトス」JAPANESE FILM FESTIVAL inシンガポール上映決定!!

  • 2008.08.29 Friday
  • 22:21
「背骨のパトス」がJAPANESE FILM FESTIVAL in シンガポールにて上映されます。

私、松岡ゆりなが音楽・歌を担当した「背骨のパトス」(英題「Pathos」)の他、
「花の鼓」(英題「BROKEN BLOSSOM」)と松岡奈緒美監督作品は二本、
この映画祭で上映されます。

今回の映画祭のテーマは、『女優』
女性を撮っているもの、女性が撮っているものを上映。
日本からの招待監督は、5名。
成瀬巳喜男監督・田中絹代監督・河瀬直美監督・松岡奈緒美監督・松江哲明監督
といずれも個性派監督ばかりです。

詳しくはコチラ↓
JAPANESE FILM FESTIVAL2008公式HP

シンガポールに知り合いがいらっしゃる方は是非!!
続きを読む >>

「崖の上のポニョ」鑑賞記。

  • 2008.08.26 Tuesday
  • 23:27
風が涼しくなり、夏も終わりに近付いてきたようです。

皆さんは今年、夏を満喫できましたか?

先日、話題のジブリ最新作「崖の上のポニョ」を観てきました!

ジブリ映画は小さい頃から大ファンの私。
「三鷹の森ジブリ美術館」が出来たころ、ちょうど東京で仕事があり、
我慢できず、一人で行ったほどです。

一人で、屋上庭園のロボット兵とたわむれ、
一人で、カフェ「麦わらぼうし」で巨大サンドウィッチと格闘し、
一人で・・・
・・・ネコバスに乗れなかった事だけが悔やまれます。

皆さんは是非、お友達かご家族とご一緒にどうぞ。

さて。

今回は子供向けの作品ということで、“どんな感じなのかな〜”と
思ったんですが、いやーもう、も〜んのすごく楽しみました!!!

イメージとしては・・・
テーマパークで一日遊びまくったくらい楽しかった!!!
ただ座っているだけなのに、登場人物と一緒に走り回ったり、飛び回ったり、
冒険したような気分になり、観終わった後、お腹が空いていたぐらいです。

今回は“CGをできるだけ使わず、手書きで”というのが話題になってましたね。
続きを読む >>

「デトロイト・メタル・シティ」鑑賞記。

  • 2008.08.25 Monday
  • 23:28
先日、生徒さんが息子さんを連れてレッスンに来ました。
夏休み中の小学校五年生の彼は、元気いっぱいで、
だいぶ仲良しになったのです。

「どんな歌が好きなの〜?」と聞くと、
「え〜?色々やけど『デトロイト・メタル・シティ』の歌とか、おもろい。」と彼。

そういや、よくチラシ見るよな〜、と軽い気持ちで観に行ってしまいました。

・・・・・そんなライトな感じじゃないよ、DMC!!(『デトロイト・メタル・シティ』の略。)

まず、原作の漫画はコアなファンの方に凄い人気だそうで。

オシャレ系ポップミュージシャンを目指して、大分から上京した青年が、
何故か悪魔系デスメタルバンドのヴォーカリストになってしまう話でして。

そんなあらすじ皆さんご存知でしょうが、TVを全く観ない私は、何の知識もなく・・・、
主演が松山ケンイチさんである事すら映画が始まる直前まで知らず
(「誰かに似てるな〜」と思っていた。)、
あの世界的なミュージシャン、KISSジーン・シモンズ本人が出演しているとも知らず・・・。

「“知らない”のデパート」状態で観てきました。

クッキリとお化粧した「クラウザーさん」を見ていると、ふと思い出したことがありました。

あるギタリストA氏のお話。
続きを読む >>

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM