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母の教え・その1

IMG_7939.png
カフェの大きなテーブル席で楽譜を書いていると、
向かいに座った20代前半くらいの二人組の片方が甲高い声で話し始めた。

相手の女の子は低めの声で、少し面倒くさそうに相槌を打ちながら、当たり障りのない返事をしている。

甲高い声の子の会話の内容が、
その場におばさんがいたら呆れるような内容。

男性の表面だけを見た評価や、
友人の恋人を評価したり、
ブランドのバッグや化粧品、
かなり偏った考えの結婚観など。

ちらっと見ると、二人とも美人でおしゃれ。
雑誌で「これがウケるファッション!」
みたいに特集されてそうなタイプのファッション。

一見ナチュラルなようで、かなり塗り固めたメイクと長すぎるマツエク。
個性のない美人。

周りにいる人達も会話が不快だったのか、
すぐに席を立ったり、
イヤホンで音楽を聴き始めたり。

私は譜面に目線を戻し、
ピアノアプリでコードを確認しながら、
カプチーノを飲みつつ、作業に戻った、


その時。

「この子達は"ただの美人"だね。」

と母の声が聞こえた気がした。


■■■■■


私が確か10代後半の、
一番ファッションに興味があった時期、

母が、ある美人コンテストの記事を見て、
その言葉を言った。

それはミスユニバースのような、
知性や人間性も評価されるタイプの大きなコンテストではなく、

本当に小さな町の美人コンテストの写真だった。

「この子達は"ただの美人"だね。」

「え?どういうこと。」

「この子達は、上手にお話をしたり、
踊ったり、歌ったりして、人を喜ばせることは出来ないでしょ。
表面ばかり磨いて、若い頃はそれでいいけど、もっと内面を磨かないとね。
本を沢山読んで、自分の考えを持てば、
知的な女性になれる。
知性がある人って品があるでしょう。

それに、誰にも負けないものがないとね。
"ただの美人"じゃダメよね。」

■■■■■

その後も延々、彼女達のタンポポの綿毛より軽い会話は続き、

しばらくして、二人はコンパだか、
胡散くさいお料理教室だかに行くために席を立った。


私は楽譜が完成したので、それをファイルに仕舞い、何件か来ていた打ち合わせのメールに返信をした。

重すぎる荷物を持って席を立つ。

今度また実家に顔を出そう。

DEAN and DELUCAのクッキーを手土産に。

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